スティール
足元のコンクリートが割れる
そして、体がぐんぐんぐんぐん浮いていく
しかし、さすがに飛距離が足りない
それを理解し、急遽、ビルの内部に体当たりをして浸入する
バリーーーーン!
ゴロゴロゴロゴロ
ガラスを割り、上手く受け身をとる
さすがに内部は誰も居ない
屋上までは届かない
しかし、少なくとも、尋常じゃないほど跳んだ
割れたガラスから下を見る
「およそ、60mか・・・・」
オレは、この強化スーツ(?)の性能を微塵も理解出来ていない
だから、今、ちょっとづつ理解していく必要がある
『あはは、さすがに無理だったようだね』
陽気な声がヘルメットに響く
松戸というヤツとは違う意味で、こいつは信用できないな
「・・・・うるさい(ボソッ)」
『なんだって?』
「隣のビルに跳び移るぞ」
タタタタタ
走る
室内からならガラスを割ってジャンプしなければならないが、コイツのジャンプ力ならいける
ガラス側ギリギリでジャンプする
キィィィィィィィン
ブォン!!!!!
バリーーーーン!!
若干勢いが和らいでいる
だが、体はぐんぐん上に上がって、隣のビルの屋上の高さを抜いた。
ドスン!!!!
ビルの屋上に跳び移ることに成功した
「走りは、通常のおよそ3倍程度・・・・いや、慣れきれてないから、まだ未確定だな」
『純也くん?目標に接近しながらでいいから聞いてくれるかい?』
「ああ・・・・」
タタタタタ
また走り出す