ココロノツバサ




「嘘!嘘よ、そんなの!ハッタリなんでしょ?!もうそんな嘘は―――」

「嘘じゃねえ!」




信じることができなかった。

だって。
傷つきたくなかったから。

本気にして、傷つくのが、嫌だったから。


彼の真剣な顔を、見ることもできないくらいに私は、―――信じてあげることができなかったの。




「…っならどうしてそんなに普通なの?!」

「は?」

「私は…っドキドキして、どうしていいかわからなくて、…っ、なのに普通に私に接して!」

「…そりゃ、そうだろ」

「はあ!?」





「好きな女が、自分を意識して顔を赤めているところを見たら、からかいたくなるに決まってんだろ」





ああ、もう。
どうでもよくなってきた。

結局私は、



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