ココロノツバサ
『何でだよ』って言われても、私にもどうも言い様がない。
だって、
「何でって…葵と約束したんだから仕方ないでしょ?」
翔と付き合う前から、葵と約束していたのだ。
仕方ないでしょう?としか言いようがない。
私はやるからにはちゃんとサポートをするために、念入りに包帯やサポーターの仕方や、応急処置の仕方を本でチェックしていた。
そんな時だった。
『何かあるのか?』と翔が話しかけてきたのは。
そう言えば、言ってなかったんだ。
気付いた時点で、『やってしまった…』とは思ってはいたんだが、まさかここまで言われるとは。