ココロノツバサ






実は翔は、結構…いや、かなりの束縛タイプなのだ。

これは付き合ってからわかったことで、一番びっくりしたことだ。


自由奔放という言葉が大好きで、血液もABと自由気ままな私は、少し苦痛に思っているのは言うまでもない。



「バレー部じゃなくてサッカー部に来いよ!」

「申し訳ないけど、もう約束してるの。だから、翔になんて言われようが、私は変えないから」

「彼氏より友達かよ!」

「男はいないんだし、合宿じゃないだけマシでしょ?!」




最近、ケンカが絶えないのはそのせいだ。

私と翔はきっと合わないのだ。
性格も何もかも。


そう思い始めたのは、もうずっと。

好きだと自覚していたあの日の私に、『それは錯覚かもしれないよ』って言ってやりたいもん。


私だって、不満だらけなのに。




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