世界聖戦
人間の肉体としては不自然なほどの再生能力こそが、グレゴリオの得た聖杯の奇跡の力。

「聖遺物を託されるほどの信仰を持つ信徒でありながら、ヴァチカンの今の行いがおかしいとは思わないのですかっ?」

カタリナが叫ぶが。

「確かにな…ヘルのようなゴロツキを招き入れてまでプロテスタントの粛清を行う今のヴァチカンに、疑問は残る…だが今は、メサイア司祭を信じて指令を遂行するのみ…正義がどちらにあったかは、後の世が証明してくれる」

そう言って素手のまま構えるグレゴリオ。

「論じている暇はない」

ランスロットもまたアロンダイトを構えた。

「先に行け、カタリナ。君はヘヴンと合流しろ」

「で、ですが!」

ランスロットはまだファティマとの戦闘の傷が癒えていない。

それに相手は聖遺物の使い手。

たった一人で戦うには危険すぎる。

だが。

「行け!」

カタリナを聖堂の扉の外に突き飛ばし、ランスロットはグレゴリオとの間合いを詰める!

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