世界聖戦
「アヴィニョン教皇庁から派遣されたカトリック祓魔師、ジャンヌ・ダルクという」

少女は名乗った。

ジャンヌ・ダルク。

15世紀のフランス王国の軍人。

またカトリック教会における聖人で、『オルレアンの乙女』とも呼ばれる。

百年戦争で活躍してオルレアン解放に貢献したが、コンピエーニュで捕虜となり、ルーアンで刑死した。

ジャンヌは1425年、初めて『声』を聞いたとされる。

後の処刑裁判での答弁によると、聖女カトリーヌとマルグリット、そして大天使ミカエルの声であったという。

このような逸話からも、ジャンヌ・ダルクは神に選ばれし救国の乙女と呼ばれ、長きに亘って人々に語り継がれている。

この目の前の少女は、そんな聖人ジャンヌ・ダルクの名を教徒名として持つのだ。

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