世界聖戦
「その剣は一体…その剣も聖遺物なのか？」

警戒するように一歩下がるヘヴン。

「残念ながら聖遺物ではないわ。限りなく近い霊装だけどね」

ジャンヌはそう言って磨き抜かれた刃に己の顔を映した。

聖剣ジョワユーズ。

中世フランスのシャルルマーニュ伝説でシャルルマーニュが所持していたとされる剣である。

フランスにおいては国王の王権を象徴する剣として多くの絵画に描かれている。

歴代のフランス国王の肖像画にも描かれており、ナポレオンの戴冠式にも描かれている。

ジョワユーズが現在どうなっているかについては諸説あり、はっきりしていない。

儀礼的、政治的な意味合いからすれば日本の草薙の剣と同様にフランスの国王が所持している剣が本物のジョワユーズであるとも考えられるが、現在ではフランス王家が存在しない為、儀礼的、政治的な意味での本物は存在しないとされていたが…。

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