世界聖戦
アラブ人が魔物の鳴き声と考えた夜の音(昆虫の鳴き声)をあらわした言葉であると定義されているその原書は、その魔力故か魔道書そのものに邪悪な生命が宿る事もあるという。

アル・アジフは神聖さとはかけ離れた魔道書の原典。

アル・アジフに限らず魔道書の原典というものは、自身に『原書を処分しようとする者を攻撃する』という意思があり、これを利用して原書を盾にしたり武器にしたりも出来る。

本来魔道の技術とは毒…しかも猛毒であり、素人が目を通すと脳を汚染されて発狂もしくは廃人となる。

それ程の威力を持つ原書から放たれる、赤黒く禍々しい光。

だが。

「切り裂け、アロンダイト」

ランスロットは霊装アロンダイトを一振りする事で、その禍々しい光を霧散させる。

アロンダイトは『魔』しか斬る事のできない剣であり、これを応用して人間に憑依した魔物『のみ』を殺傷する事も可能。

更には『魔』であれば形なきものさえも両断する事が出来る。

アル・アジフなどは、アロンダイトの恰好の斬る対象であった。

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