世界聖戦
「グレゴリオといったな」

ヘヴンが一歩前に出る。

「俺達はメサイア司祭に用がある。行かせてはくれないか」

「聞いていなかったのか」

腰を低く落とし、身構えるグレゴリオ。

「ヴァチカン宮殿には行かせん。メサイア司祭にも会わせん」

「そうか…」

小さく呟くヘヴン。

直後。

「!!!!!!」

両者は激突!

お互いに肘打ちを放ち、相手の胸板を打つ!

痛みに顔を顰める両者。

しかし怯む事なく同時に上段廻し蹴り!

蹴り足同士がぶつかり合うが、その力は拮抗している。

「せぇえぇえぇえぇえぇいっ!」

野太い声で裂帛の気合を込めるグレゴリオ。

片足立ちという不安定な体勢のまま放った右拳は。

「がはあっ!」

ヘヴンを吹き飛ばし、聖堂内の床に叩きつけた!

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