世界聖戦
「思うにお前達は、聖ジョージ大聖堂で粛清しておくべきだったかしら」

階段踊り場からヘヴン達を見下ろしながらファティマは言う。

「仏心…カトリック信徒の私が言うのも変だけど…そんなのを見せて見逃してやったばかりに、調子づいてこのサン・ピエトロ大聖堂にまで乗り込んできてしまった…反省しているわ。情けをかける事が必ずしも正しい事ではないのね…ならば…」

カッと。

ファティマは目を見開く!

「この場で今度こそ粛清してあげるっっっ!」

聖堂内に響き渡る声。

決して荒げた声ではないのに反響するその声は、先程と同じ『神の息吹』!

今度は先程程度のものではない。

聖堂の外まで吹き飛ばされそうな神の息吹を。

「!!」

カタリナが前に出て、真っ向から受け止めにかかった!

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