世界聖戦
声のした方向を見るヘヴンとメサイア。

そこには白い修道服を身に付けた碧眼銀髪の幼いシスターが立っていた。

ランスロットの言っていた、ロンドンの小さな教会でのミサを襲撃したというシスターの情報と合致する出で立ちだ。

「お前は道具なんだから、言われた通りにプロテスタントを粛清すればいいんだよ」

「…シスター・ファティマ…」

ヘヴンがその幼きシスターの教徒名を呼ぶ。

その名はカトリックの聖地の一つからとられた教徒名。

ファティマの予言を言い伝えたという天使(または聖母)と同等の力を有する唯一神と同一の存在。

いわばヘヴンと同等…いや、それ以上の存在であった。

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