世界聖戦
鈍い音と共に、メサイアの左膝の関節が逆方向に曲がった。

膝関節を蹴り砕かれた証。

ヘヴンは素早く立ち上がり、膝を破壊されて動けなくなったメサイアの頬に後ろ廻し蹴り!

「ぶふっ!」

歯が折れ、血と共に飛び散る。

立て続けにヘヴンは攻撃を加える。

拳を、蹴りを、これまでのお返しとばかりに連続で!

顔面、鳩尾、胸板。

次々と打ち込まれる打撃。

が。

「無駄な事を!」

顔面を紅に染めながらも、メサイアは笑った。

「気が済むまで痛めつけるがいい。しかしその聖痕で傷つけているこの男は、俺ではなく司祭メサイアである事を忘れるな」

< 274 / 285 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop