世界聖戦
そう、今回の抗争の元凶を作り出したのはメサイア司祭ではなく、彼に憑依した悪魔ベルゼブブ。

この場でどんなにメサイアを殴打した所で、その身の内に憑依しているベルゼブブには何の痛みも伴わない。

ベルゼブブほどの上級悪魔ともなれば、聖痕の僅かな攻撃程度では倒す事は出来ないのだ。

勿論、その事はヘヴンとて承知済み。

だから。

「ぬぅっ?」

ヘヴンはメサイアの手にするロンギヌスの槍の柄を摑みつつ、彼の胸板に渾身の力を込めた横蹴り!

「がはあっ!」

蹴りの勢いで吹き飛ばされるメサイア。

その拍子に槍を手放し、ヘヴンに奪い取られてしまう。

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