世界聖戦
たった1、2秒見ただけでも、場合によっては対象者を死に至らしめる。

邪視を持つが故に、ヘルはマフィア達の間で殺し屋として雇われ、殺しの依頼を受けていたのだ。

目が合えば殺される。

これ程戦いづらい相手はいない。

「どうした色男、ヴァチカンの祓魔師を殺りに来たんじゃねぇのかぁ?あぁ?」

あからさまに視線を向けるヘル。

「く…」

アロンダイトを盾に、視線を遮るランスロット。

『魔』を斬る事のできる霊装アロンダイトならば、邪視の視線自体は斬れる。

だが視線が合ってしまえば危険だ。

邪視に冒されたその身を貫けば効果は消えるかもしれないが、試した事がある訳ではないので確証は持てない。

今はただ、ヘルの邪視を見ない事しか対抗策はなかった。

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