こらしめ屋


その後の休み時間も、断ろうと思って声を掛けようとしているのに、わざとなんだかそうじゃないんだか……


和樹に喋りかけることができなくて、結局そのまま放課後になってしまった。


あたしは仕方なく、渡り廊下の階段へと向かう。


今日はなんだか忙しい日だ。

一日に2回も呼び出しをくらうなんて、ツイてない…

まあ、怖~い女の子集団よりは、和樹からの呼び出しの方がマシだけどね。


早く終わらせて、こらしめ屋に行こう。


でも、和樹からの話ってなんだろう?

なんで教室で言わずに、あえてこんな人気の少ない渡り廊下の階段で話すんだろう?

他の人に聞かれたくないことなんだろうか?




そんなことを考えていると、渡り廊下横の階段までたどり着いた。


和樹は…

まだ来てないみたい。

自分から呼び出しといて、いい度胸だね。



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