こらしめ屋
「だけどよ、春花は重要なことを言ってねぇ。」
突然、和樹が話しを切り出した。
「へ?重要なこと?」
「これからのことだよ。どうすんだ?」
「これから…?」
「うん。春花は…未来を考えてる?」
泣き止んだ海も、あたしにきいてきた。
「考えてる……けど。まだ、その時じゃないの。あともう少しなんだけど…」
そう。
あたしには、ずっと考えていることがある。
「もう少しって、なにがだよ?」
「……お金。こらしめ屋で貯めたお金が、もう少しで目標額に達成しそうなんだ。」
「そういえば、こらしめ屋はお金の為だって言ってたね。でも、どうして?」
「先に言っとくけど、あたしかなり性格悪いから……話 聞いても引かないでよ?」
「なに今更なこと言ってんだよ。もう、俺らに隠し事は無しだろ?」
「そうだよ。大丈夫だよ?春花。」