こらしめ屋
決行の日
空は晴れて澄み渡り、こらしめプランを実行するにはもってこいの日だ。
しかも今日は学校がお休み。
最高の条件だ。
「さて、始めるか。」
あたしは、まずこらしめ屋の事務所へと向かい、こらしめる時に使う道具を確かめた。
今日つかうのは、先っぽにフックをつけた長いロープが一本と、犬の首輪を一つ。
それと使い捨てのカメラ。
これだけだ。
事務所を出て、白銀通りを歩く。
そして、あるお店の前まで来ると足を止めた。
金井が、この麻雀ハウスの常連客だということは、すでに調査済み。
あたしは一息おくと、麻雀ハウスの階段を一気に駆け上がり、ドアを押し開けて、叫んだ。
「金井 守って人いる!?大変だよ!今、その人の彼女がすっごい怒って、その人を探してるよ!
浮気がどうとかって…!」