こらしめ屋
心配かけちゃったから、てっきり怒られるかなって思ってたのに…
みんなの優しさは、とても温かくて、心の底がじんわりとなった。
「そういえば、宮武はどうなったの?」
あたしがそうたずねると、
「捕まえましたよ。」
と、冬瓜がやんわり笑いながら答えた。
「冬瓜の活躍でな。冬瓜止めるの大変だったんだぜぇ。春花にケガさせたから、キレちまってよぉ。」
夏柑がそう付け加えると、冬瓜は慌てて、
「そ、それは言わないで下さいよ。」
と、制した。
あたしは、笑いながら2人のじゃれあいを見ていた。
「夏柑も冬瓜も、ありがとね。お陰で命拾いしたよ。」
「おう。感謝しろ。」
「夏柑さんは調子に乗りすぎです。もっと早く止めに入ることができれば、怪我をせずに済んだのかもしれないんですから。…春花さん、すみません。」
「…そうだな。春花、すまねぇ。」
「いいよ。無茶なプランを考えたのはあたしだし。二人のお陰で、殺されずに済んだんだし。」