こらしめ屋


「また今日も仕事かよ。金の亡者だな。」



後ろを振り返ると、やっぱり!

そこにいたのは、上原和樹だった。



「う、うるさいなー。別にお金のためじゃないし!ってか、和樹には関係ないじゃん!!」



こいつは、何かとあたしの仕事にいちゃもんをつけてくる嫌な奴。

ちなみに、和樹とは小学生からの付き合いで、腐れ縁というやつだ。



「お前さー、俺らが中学生だってこと分かってる?金稼ぐ必要なんてないんだぜー。」



本気でウザイ。



「あたしは、好きでやってるんだからいいんだよ!アホ和樹!!」


「アホってなんだよ!チョーシのんな!」



ヤバイ。

これは、ちょっと言い過ぎた。

怒りモード入ったかも。


こういう時は、逃げるが勝ち。



「アホはアホだよー!」



そう言って、あたしは教室から出て、廊下を走って逃げた。

後ろから、



「こら、待ちやがれ!アホ春花!!」



って聞こえたけど、シカト、シカト♪



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