こらしめ屋
「自分の子供を自分の好きなように使って、何が悪いのかしら?道具にしようが何にしようが、親が決めることよ!」
「ふざけないで!ろくに育ててもいないのに、親のつもり!?それに、子どもを道具として使うなんて、人として最低だよ!」
とどまることを知らない涙は頬を伝って、ポロポロと床にこぼれ落ちる。
それでも綾瀬文子は、あたしへの攻撃をやめようとしなかった。
「子供は大人に使われる為のものよ!産んであげたんだから、少しは感謝しなさい!」
「あたしを捨てたくせに!感謝なんてするもんか!あんたのせいで、あたしはたくさん苦しんだんだ!」
「知らないわよ!育てたくもないのに、8年間も私は我慢したのよ!?」
「親なら、責任もって育てるのが義務でしょ!?産まれた子どもには、何の罪もないのに!」
「あー、もう煩いわね!黙りなさい!!」
綾瀬文子の一際ヒステリックな高い声に、あたしは口をつぐんだ。