こらしめ屋
「春花!」
こらしめ屋の事務所のドアを開けると、あたしを呼ぶ声が聞こえた。
「和樹!」
大好きで大切な人達の元へ駆け寄る。
「春花!良かった。帰って来てくれて…」
「本当、良かったです!」
「海!渉!ありがとう。ただいま!」
あたしは泣き腫らした目をこすり、笑顔を作ってそう言った。
あたしの帰る場所は、ここにある。
和樹や海、渉があたしの帰る場所。
安心できる大好きな場所。
あたしの存在理由も、みんなが居ることで生まれるんだ。
みんなが居るから、あたしは生きてる。
生きてる意味を持つことができる。
あたしはきっと、みんなに出会う為に生まれてきた。
それは命の意味であって、あたしにとっての幸せでもある。
みんなのお陰で、こんな風に笑っていられる。
ほんと、親友たちには、感謝の気持ちでいっぱいだ。