こらしめ屋
そう…
あたしは自分が嫌いだった。
両親を憎んでしまう自分が嫌い。
自己防衛のために、仲間たちを信じきれない自分が嫌い。
結局は自分のことを最優先してしまう自分が嫌い。
自分に自信がもてなくて、勝手に悲劇のヒロインぶって、過去引きずって、嘘ばっかりついて…
そんな自分が嫌いだった。
これが、あたしの抱えていた一番大きな闇。
両親のことより…
何より、あたしは友達を信じ切れていなかったのに、友達はあたしを信じてくれているのが心苦しかったんだ。
嘘でごまかして、友達を裏切っていた自分を…
「なぁに謝ってんだよ。俺らは春花のことが…その…なんだ……、す、好きで、一緒に居たいから一緒に居んだよ。だから、例え春花が俺を信じてなくてもよ、俺は春花を信じる。春花と一緒にいるのは、俺の意思だ。」
「そうだよ。私も春花と一緒に居たいから、ここに居るんだよ?だからさ、一緒にいてもらってる…なんて考えないで?みんな、ただ春花のことが好きなんだよ。」
「僕もそうです!最初はこらしめ屋として憧れてただけでしたが、だんだん春花の性格に惹かれていって、一緒にいると楽しくて…。春花が悩んでいる時は、力になりたいって思うようになったんです!」