こらしめ屋


「…っ…みんな…。だけど…」


「だぁー!もう、『だけど』は無しだ!春花、今はどうなんだよ?俺達を信じてんのか?」



そんなの決まってる。



「信じ…てる。今は、みんなのこと…信じられる!」


「じゃあ、もういいじゃねぇか。過去は過去!俺達は今を生きてるんだぜ?今が大事だ!過去にとらわれるのを一番嫌ってんのは春花だろ。」


「…っ…うん。うん!みんな、本当にありがとう。大好き!」



自然と笑顔になった。



『信じる』なんて言葉にすれば簡単だけど、心に決めるのはとても難しいし、裏切られたらと思うと凄く怖い。



それでもあたしはみんなを信じる。

だって、みんなもあたしを信じてくれてるから。

その気持ちに応えたいと思うのは、あたしもみんなのことが大好きだから。



この仲間なら、信頼できるって思った。


ううん…


信頼したいって思った。




みんなとなら、どんな壁でも乗り越えて行けそうだよ。



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