こらしめ屋
「……!?」
予想だにしなかった発言に、あたしは、ただただ目を丸くして驚くことしかできなかった。
そんなあたしに構わず、海と和樹はどんどん話を進めていく。
「理由は、大切な人を苦しめられたから。それも、長ぁーい間ね。だから、仕返ししたいの。」
「それで?どうなんです?引き受けてくれるんですか?」
渉も参加したところで、あたしの頭はようやく追いついてきた。
「ちゃぁーんとした理由があんだからよ、断るとは言わせねーぜ?」
和樹…
みんな…
「…っ…もちろん!その依頼、この春花が引き受けます!」
「よっしゃぁ!そうじゃねぇと!こらしめ屋始動だぜ!」
「やったね、作戦大成功♪」
「さて、これから忙しくなりますね!」
和樹が1番喜んでるように見えるのは、あたしだけ?
そこは、あたしが一番喜ぶところでしょ。
そう思ったと同時に、あたしは自然と顔がほころぶのを感じた。