こらしめ屋
混乱
それからのあたし達は、毎日のようにこらしめ屋の事務所に集まっていた。
こらしめプランを考えたり、それに必要な道具を揃えたり…
「いやいや、和樹!それはムリでしょ?」
「大丈夫だって!これも入れようぜ?」
「私も無理だと思うなー?」
「僕も無理だと思います!」
「なんだとぉ!?みんな敵かよ!かわいそうな俺…!」
「ねぇ、こんなのはどうかな?」
「あっ!それいいね!採用!」
「海の案は良いのかよ!差別だー!!」
「誰か和樹を黙らせて。成功したら100円ね。」
「それこそ無理ですね!」
「渉くーん。言うようになったなー?こんにゃろ!」
「わー!すみません、すみませんって!勘弁して下さぁあい!」
賑やかな事務所。
楽しい時間。
今は、この胸いっぱいに幸せを感じている。
笑いすぎて、頬の筋肉が疲れるくらいだ。
こんな些細なことでも笑えるのが嬉しくて…
平凡というのが嬉しくて…
時は一迅の風のように、早々と過ぎ去っていった。