こらしめ屋


テストはあいうえお順で座るから、海はあたしの後ろに座る。

綾瀬と岩島だもんね。



テスト用紙が配られた。

…………。

その内容に、あたしはしばし固まる。



【なにこれぇー!?】



心の中のあたしが叫んぶ。

やばいよ。やばいよ!

後ろからはカリカリ鉛筆を動かす音が聞こえる。
さすが海!



【助けて海ぃー!】



そんなこんなで、国語は終わった。

うん。

終わった。

他の意味でも終わった。


ショックを受けていると、海が話しかけてきた。



「テストできた?」


「できるわけないよー。ボロボロだぁ…。」


「次もあるって♪ほら、次は数学だよ!」






これをあと3回。

次の日に、もう3回繰り返して、やっと全てのテストが終わった。



「やぁ~っと終わった!疲れたぁー。」


「お疲れ、春花♪」


「結果が恐いけど、やっと自由だ~!じゃあ、早速帰らせてもらいま~す。じゃね!」



そう言って、教室を出ようとすると、後ろから誰かに呼ばれた。



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