こらしめ屋
あたしは頭を必死で落ち着かせ、
「と、とりあえず場所かえよう?詳しい話は事務所で聞くから。」
と言った。
木本くんは、
「分かった。」
とだけ言い、うなずいた。
するとそこに、話を聞いてしまった海と和樹が、しゃべりかけてきた。
木本くんの声、結構大きかったからなぁ…
「おもしろそうな話してるじゃねーか。俺にも聞かせろよ!」
「私も聞きたいなぁ♪一緒に行ってもい?」
さすがに断れなかった。
だって木本くんがよくて、親友はダメなんて言えるわけない。
和樹はともかく、海との友情にヒビを入れたくない。
「ついて来て。」
あたしは3人にそう言って、教室を出た。