こらしめ屋
「でもサァ、どうして?何か理由があるなら聞くよ。」
「理由はちゃんとあるんです!」
「何?」
海も和樹も静かに聴き入っていた。
「僕、ずっと憧れてて…、その…、なんか悪者を倒す、正義の味方!って感じで。僕、あんまり体力とか力もないし…そうゆうの諦めてたんですけど、綾瀬さんがこの前、
『事務所にパソコン欲しいなぁー。でも使い方わかんないしなーぁ。』
って言ってるのを聞いたんです。」
あっ!
そういえば、そんなこと言ったような…
「それで僕、ぜひ役に立ちたいって思って、テストも終わったし、思い切って声かけてみたんです。」
「なるほどね。ってことは木本くん、パソコン得意なんだ?」
「はい。それなりに。」
おぉ!
これは、なにやら使えそうな予感!
素晴らしい人材ですな!!
今まで苦労してきた個人のデータをまとめることもできるし、こらしめプランのデータ化も…
あたしの頭は一気に回転を始め、木本くんを採用した場合のメリットとデメリットを並べ立てた。
さて、どうしよっかな…