こらしめ屋
「一応?でも、あたしの存在を知ってる筈ない。だって…」
そこまで言うと、杉崎が自信たっぷりな笑みと共に、口を挟んできた。
「8歳の時に、両親に捨てられた。…だろ?」
「…!!?」
「その後、一体どうやって暮らしているかは知らなかったけど、日本に住んでいるのは確かだし、【綾瀬】なんて名字、この地域じゃあんまりいないだろ?調べるのは簡単だったよ。」
なに…こいつ…
調べる?
あたしなんかのことを、わざわざ?
なんで?
なにが目的?
「調べた?あたしのことを?」
「そうさ。鶴賀市に住んでいて、粟山中学校に通っていることまでね。」
「なんで…、そこまで…?」