ドsな兄に恋をした。

衝撃


家に帰るとすでに兄がいた。

「た…ただいま。」

「あぁ。」

「…あの、さっきはありがとう。」

「いや、別に。」

なぜだろう。すごく胸がドキドキする。
しかも、なつかしい思い出が頭に浮かびそうな気がする。

「あのさ、」

「な…なに?」

「お前、俺との約束覚えてる?」

「や…くそく?」

「そ、約束。」

なんか兄と約束したことがある。
そう、私にとってはとても大事な約束だったはず。
なぜだろう。思いだせない。

「どんな約束だった?」

「ここで言ったらそれを実現させてくれるか?」

「…うん。」

すごく聞きたかった。だから私は意を決してうなずいたのだ。

「…俺とお前が死ぬまで愛し続ける約束。」

なぜだろう涙が止まらない…

「おいっ!?何ないてんだ!?」

「お兄ちゃ、ん今、思い 出したっ」

「お父さんが死んでから私は毎日毎日ないてた。
 でもその時お兄ちゃんが来て、
  俺がお前を一生愛し続けるって言ってくれた。
 私はすごくうれしかった。大好きなお父さんが死んじゃったけど、
 また好きになれる人ができたっ。
 でも、成長するにつれ、その感情は消えて行きそうになったっ
 でも、今日お兄ちゃんが助けてくれた時、好きっていう気持ち
 がまた出てきたっ 」

「でもっ、私たち兄妹だもんっ!
 見つかったら 私・」

私は兄に抱きしめられていた
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