ピュアラブ!
嫌なヤツ
「お待たせ致しました。こちらラブラブドリンクです」
「わー来た来た!ありがとうございます!」
「………。」
店員さんが運んできたラブラブドリンクなるものは、グラスに注がれたピンク色のジュースにハートを描くストローがささり、オマケにアイスまで付いてる。
「どんな味かなー?ね、恭ちゃん飲も飲も!」
「…お前から飲めよ」
「何でー!一緒に飲もうよ」
「次、飲むから」
「恭ちゃん良いって言ったじゃんー!ねえー」
「あーあーわかったわかった! …と、とりあえず先に味見してくれ」
真っ赤な顔で前髪をグシャグシャとかきあげ、目を逸らす恭ちゃん。
ドッキューン…!!
照れてる恭ちゃん………
ほんと可愛い………
ギュッギュッて心臓をわしづかみにされてる気分。
恭ちゃんはクールなくせに割と照れ屋。
でも、私とは昔からいっぱいジュースの回し飲みとかしてるんだから今さら照れなくても……
───いや、さすがにこれは恥ずかしいかもな。
目の前のラブラブドリンクを見て考える。
「チビ姫?」
「…あ、ごめん!味見でしょ?よしわかった!そういうことなら先にいただきますッ」
「…おう…」