ピュアラブ!




「…ゆず」



「何?」



「思ってることあるなら全部吐けよ」



「………。」



「何でもストレートに口に出す割に、変なとこばっかり溜め込む癖があるからな。お前は」




言いながら私の頭を撫でる。



大きくてごつごつした男の子の手。




昔から、軽いスキンシップには頭をポンポン。




落ち着かせようとしたり、慰めたりしてくれるときは頭を撫でる。




そんな風に優しい手を使い分けているのを、私は知ってる。




そうされる度こっちはドキドキしっぱなしなんだから。




───多分…いや、絶対…当の本人は無意識なんだけど。




そんな手から伝わる温もりと、私を理解してくれている恭ちゃんの優しさに思わず視界が歪んでしまう。




……黙ってようと思ってたのに。




「……めんどくさいこと言うよ…?」




だるいなって思われたくないから。




でも




「ああ」




優しい口調に流されて…




いいや、言っちゃえ。



私らしく、ストレートに言わなきゃ!





いつもの私になれた。





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