君の近くで…
「よかったら、迎えに行こうか?」


『えっ!?』


言った
言っちゃった

自分からこんなこというの初めてで…瞬時に耳まで赤くなった


『…いいんですか?』

優希くんの驚きがさらに私の熱を加速する


「いいよ。
あ、優希くんが嫌じゃなければだけどっ…。」


『俺はっ…迎えにきて欲しい…です。』


「じゃ、行くよ。」


そのまま電話を切った

何だか自然に笑顔になる
サイドミラーに写った自分のニヤケ顔を雨が流した


私は車をだした
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