「ねぇ米山くん、どうしてそんなに不細工なの?」
全力で愛したその直後は、死ぬほど眠いんです。
愛しい人よ、どうかそれだけは、
わかって欲しい……。
今夜も、杏奈の中は最高に気持ち良かった。
『昇天』って言葉はこの時の為にあるんだと思う。つーか、あやうく天に召されるところだったし。あっぶねー。
出すもん出してスッキリ爽快。加えて激しいアクティビティに疲労感がハンパない。
とにかく眠い。
杏奈を抱き枕にして、このまま夢の国へ旅立てたらどんなに幸せか……。
ベッドに横になったまま、腕の中の杏奈の緩くウエーブがかった栗色の髪を、撫でたり梳かしたりしながら、俺の意識はどこか遠いところへ向かう。
「ちょっとー! ヤるだけヤって寝るとか、浩平、最低!」
杏奈がプリプリ怒っているけど、その声も既に、なんだか現実味がなくてテレビの音かなんかみたいに聞こえる。
夢うつつ。