「ねぇ米山くん、どうしてそんなに不細工なの?」




カーテンの隙間から差し込む眩しさに目を覚ます。


なんて気持ちのいい朝だろう。


快適な目覚めだ。

昨日、ヤり逃げみたいに即刻眠って正解。


ナイスチョイス、俺。



俺の胴体にへばりついて眠っている杏奈が可愛過ぎて、色んなところを撫でくり回して悪戯してみたり。



「んーっ!」

低く唸って寝返り、杏奈は俺に背を向けた。



何? その態度。

感じ悪いんですけど。


つまんねーだろ? 早く起きろって。



滑らかな肩のラインが杏奈の呼吸に合わせて上下する。

それを眺めているだけで、この上なく幸せには違いないけども……。



その肩をそっと掴んでこちらに引き、仰向けにしてやった。



それでも杏奈は熟睡したまま。


小ぶりな二つの膨らみが緩やかに上下する。それは何となくだけど、メリーゴーランドを彷彿させた。



てかさ、一体昨日、何時に寝たの? 愛の営みが終わったのって、確か10時頃じゃなかったっけ?


俺が寝た後、一人で何やってたんだコイツ?


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