「ねぇ米山くん、どうしてそんなに不細工なの?」
「怒る訳ねぇだろ、アホくせぇ。そのキラキラした目、やめろ」


「なんで? どうして怒らないの? 私が何言っても平気なの?」


少しの間を置いて、「それは……お前だから」と小さく答えた米山。そして、

「他のヤツに言われたら多分、ブチ切れてんじゃね?」

と続けた。



期待に胸が膨らんで、はち切れるんじゃないかと不安になった。もしや、米山も私のこと……?


鼓動が高鳴る。尋常じゃないほどの速さで、心臓がバクバク弾んでいる。



「どう……して……」

質問というより小さな独り言だった。私がポロリとこぼした言葉に、

「お前はそういうヤツだから仕方ねぇか、みたいな諦め?」

語尾を上げて疑問形で答えた米山は、薄く意地悪な笑みを見せた。



そんな表情にもドクンと心臓が跳ねて。けれどもがっかりして、どっぷり沈んだ恋心。


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