殺めたいほど愛してる。
*
いつから彼は、大人になってしまったんだろう。
ネクタイを緩める仕草も、紫煙をくゆらしている時のどこか遠い目も、
嫌になるぐらい色気があって。
三つも年上の私が、その一挙一動にこんなにも心を乱されているなんて、
きっとあなたは知らない。
私に興味なんかないから、気付くはずもないのだけど。
初めて会った時、彼はまだ、あどけなさの残る高校生だった。
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