殺めたいほど愛してる。
それは激情となって口からこぼれ出た。



ようやく彼は薄く目を開き、その瞳が嗚咽を漏らす私を捉えた。

彼の口がゆっくり動き出す。それを私は、どこか遠いところでぼんやり見ていた。




「やっと、素直になってくれた」




えっ……?




「いい加減、俺だけのものになってよ。俺も先生だけのものになるから。だって先生――

俺のこと好きなんでしょ?」






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