【完・短編】届かないラブレター。


勝手だし、突然だけど、思い出を振り返らせてね?



まずは、そうだな~…席替え!


二学期になってからはずっと何故か私と仁の席は入れ替わることはあっても前後ろだったよね。



何でだろうね?



言っておくけど私、仕組んでないからねっ!?



学級委員だったから仕組もうと思えば仕組めたけど……





私は偶然、仁の近くの席になって、勝手に運命を感じたかったの。





はは、こんなこと書いたら仁はいつもみたいに『女みたいっ』ってあの屈託のない笑顔で笑うのかな?




なーんて。




これ、仁には届かないんだった。





でも、不思議なんだ。





こんなにも仁の笑顔や声ははっきり、鮮明に思い出せるのに。





仁と過ごした日々、思い出はすっごく昔に感じる。




卒業してまだ半年も経たないのに…どうしてかな?




バカな仁に聞いても分かんないよね。



ごめんごめん。






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