雨の日に、キミと一緒に創るエロ。
「・・・でも、流山先生が凄く喜んでた。 ありがとう」
『ブス』とこき落としたオレにお礼を言うのが悔しいのか、千秋は『ありがとう』と言った後に小さく『くぅー』と唸った。
そして、
「もう少しでディナーですよね?? ワタシ、帰ります」
今度こそ帰宅しようと、千秋がドアノブを握った。
千秋が帰る前に『ブス』を撤回しておいた方がいいかな。 あの時は千秋がイラっとして、つい悪口言ってしまっただけで、別に本心じゃないし。 まぁ、だからって千秋の事を美人だとも思ってないけど。
「・・・オマエは『ブス』じゃないよ」
「・・・え??」
千秋が驚いて、なんなら顔をちょっと赤らめてオレの顔を見たりするから、
「・・・愛くるしい『ブス』だ」
どうして良いのか分からなくなって、自分でもどうしてこんな事を言ったのか分からない余計な一言を付け加えてしまった。
「・・・だったらいちいち言い直さんでいいわ!! ボケ!!」
赤らめた顔を、怒りで更に赤くした千秋が、ブチキレながら店を出て行ってしまった。
「・・・千秋が急に変なリアクションするからだろうが」
千秋が出て行ったドアに向かって言い訳をする。
「・・・ちょっとドキっとしたやんけ。 ばーか」