もう一度笑顔に……


「じゃぁ出席とんぞー」


ちょっと怠そうにして、
小林先生は出席を取り始めた。


「倉田〜」

「はい。」

「小野〜」

「へーい。」

………


「倉野〜」

「………」

倉野くんの名前が呼ばれるも、
倉野くん、無視。

無視というか音楽聴いてる

音漏れしてますよ〜

「倉野〜?おい。倉野!」

小林先生は何回呼んでも
返事がないのに気付き

倉野くんの席に近寄る

グイッ

すると、小林先生は
倉野くんの耳にはめてあった
イヤホンを無理やり抜き、
倉野くんに向かって大声で
名前を呼んだ。

「倉野くん居ますか〜?」

「あ゛?うっせえなぁ!いるわ」

「じゃぁ返事してください。
それとこれは没収ね。
放課後取りに職員室寄れよ。」

そう言いながら
ウォークマンをぶらぶらさせて
教卓へ戻る。

「はっ?てめ!俺のだぞ?!」

「はーい、引き続き出席取ります。
女子。田中〜」

「はぁい」


倉野くんの言葉を無視して
出席を取る。


「チッ…うぜぇ」


倉野くんは苛ついたのか
舌打ちをして、うつ伏せになり
瞼を閉じた。


ふんっ、ざまぁじゃん。
ウケる〜

「木下〜」

「あっ!はい!」


危な、こいつのせいで
私も返事しそびれるとこだった。







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