16の月-過去に戻れたら‥【完結】
僕の家
その後、僕は家にも高宮さんを招待した。
母さんに見つからないように、急いで2階へ上がったけれど
結局すぐ見つかってしまった…。
母さんがやたら喜んで、
ウザイくらいに高宮さんに話しかけていた。
「高宮由香里さんって言うのね~。
あら、名前も可愛いけど実物も素敵!
ねえ、修吾のどこが気に入ったの??
頭もイマイチだし背もまだ低‥」
「母さん‥もういいから自分の部屋戻っててよ」
「いーじゃない。減るもんじゃないんだし!
母さんだって由香里ちゃんと話ししたいのよ。
ねぇ。由香里ちゃん」
僕は今だに「高宮さん」としか呼べないのに、
母さんはいとも簡単に名前で呼びやがった‥
無理やりリビングへと連れ込まれた僕達。
高宮さんはクスクスと僕と母さんのやり取りを
楽しそうに眺めていた。
結局、3人で話し込むハメとなってしまった‥
この日ほど、母さんを恨んだ日はなかった‥