16の月-過去に戻れたら‥【完結】
1時間半交代で俺と中野の授業が終わる。
中野は国語を教えて、俺は算数の担当だ。
中野が今日は、バイト終わったら家で一杯やろうと
言ってきた。
俺もそのつもりだったし、中野とコンビニで酒を買い漁った。
家路のいつものコンクリートの階段を登った。
登り切った瞬間顔を見上げる…
そこには、里美と光本さんが立っていた…
里美はいつものテンションとはまったく違い、光本さんも
俺を睨みつけていた‥
気まずい空気が4人の間を突き抜ける。
「あ、あれ~ぇ、ど‥どおしたの?2人とも」
中野がたまらず声を掛ける。
「いいから。修吾君、ちょっと話そう」
光本さんが俺を睨みつけたままそう言った。
コクリと頷き家の中へ入る。
中野も付いて来た。
俺の狭い部屋で4人が無言のまま座る…