16の月-過去に戻れたら‥【完結】
「よう。水池、元気だった?」
「おう。」
元気だった?と聞かなくても部活で毎日会ってたし‥
何気に高宮さんと付き合ってるのを知っているのはこいつだけだ。
どうせ僕と高宮さんの事、冷笑してくるのだろうと思っていたのだけど‥
中野は深刻な顔をしていた。
「‥まあ‥元気だせよな。水池。」
何の事だか解らない。
「え?なにが??」
中野が少し驚いた顔になった。
「何がって、あの事だよ。あれ」
僕の頭のなかに???が並ぶ。
中野が訝しげな顔をし
「まさか‥お前知らないの?」と言ってきた。
「うん。なんの事??」
僕がそう言った瞬間に、中野は僕の肩に手を回し
登校する人波から外れ、
校舎の裏側へと連れて行った…