16の月-過去に戻れたら‥【完結】
絶望
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【翌朝】
ああーもぅ!息苦しくて目が覚めた。
中野の足をどける。
どけてもどけても、中野の足が俺の腹の上に乗ってくる。
腹が立ったから、寝ている中野の頭を殴った。
中野は薄っすらと目を開けたが、頭をポリポリと掻いて
再び眠りに着いた…
昨日、あれから弁当を食べて、俺は中野の部屋へ戻った。
急展開ではあるものの、高宮さんとの距離が縮まったようで
嬉しかった。
二度寝しようと思ったが、中野が邪魔なので仕方なく起きた。
ボーッとする頭を振り、顔を洗う。
着替えようとして、ハタと気がつく。
俺、下着しか持ってきてない…
やっぱり、不便だな‥
もういっその事一緒に住んじまおうか。
なんて少し、ヤラシイ考えを思ったりもしたが、
頭を振り、「駄目だ駄目」と自分に言い聞かせた。