16の月-過去に戻れたら‥【完結】
力なくベットになだれ込む。
今日、本当は高宮さんの親父さんと会って、
高宮さんの居場所を尋ねるつもりだった‥。
それなのに、居場所どころか
高宮さんは親父さんとも会えずにいたのだ‥
手紙の返事ももらえず‥
「もうあの子には会わないでやってくれないか‥?」
親父さんの言葉が頭の中で繰り返される‥
親父さんが、高宮さんと会わないのも
全て高宮さんの事を思っての事だろう‥。
それより、何より、俺みたいな糞ガキに高宮さんの親父さんは
深々と頭を下げた…
あれは「娘の事を頼む」ではなく
「娘をそっとしておいてくれ」という親父さんなりの
子供を思う気持ちなんだ‥
そう、俺が高宮さんに会うと、高宮さんは嫌でも思い出したくない
過去を正面から受け止めなければならなくなるのだ…