16の月-過去に戻れたら‥【完結】
教室を出た瞬間、再び僕の足は止まる…
隣のA組の奴らが僕を見ていた。
吉村さんと、その周りの数人が僕の方へと振り返る。
居たたまれなくなり、僕は早足に通り過ぎた。
チラリと高宮さんの机が見えたけれど、空っぽだった。
どうやら休んでいるらしい。
人混みの中を突き進み人気のないところにたどり着いた時、
大きなため息が僕を包んだ。
言いようのない怒りが込みあげてくる。