16の月-過去に戻れたら‥【完結】
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【日曜日】
「お前、なに竹下ばっか見てるんだよ。」
キャプテンに言われハッとなる‥
「あ‥いや‥すいません‥」
俺は知らず知らずに、竹下さんを目で追っていた。
あの人が高宮さんの旦那さんなのだ‥
俺より7歳年上の32歳だったっけ‥
確かに、竹下さんはいい人だ。
先輩なのに先輩面しないし、仕事も真面目だ。
「なんだ、お前、竹下に惚れたのか‥?」
キャプテンが小声で囁く‥
「あ‥いえ‥はい‥」
キャプテンがギョッとした顔で遠のいて行った‥
竹下さんが俺の視線に気づき、目が合う…
竹下さんはニコリと微笑んだ。
俺の胸がズキッと痛んだ‥