16の月-過去に戻れたら‥【完結】
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「じゃあ、式の日取りとか決まったら教えてね」
母さんと父さんに見送られながら家を後にした。
車の中で、由香里の手を握る。
車を走らせながら、由香里を見ると
窓の外をずっと眺めていた。
この細い華奢な手で、一人で生きて来たんだ‥
頼れる人もいなくて、どれだけ不安に思ってきたのだろうか‥
所詮、全ての人生を守られて来た俺なんかに
解れと言われたって解るはずもない‥
だけど、これからは…
俺が全てを受け持つから‥
握りしめた手を更に強く握った‥
「残す所は後1つだな‥」
由香里はコクリと頷いた。
それは由香里の親父さんだった‥
あれから、やはり由香里は親父さんとは会っていなくて
手紙の返事も1度も返って来なかったそうだ‥。
恐らく、由香里が会いに行ってもまた同じ結果だろう。
俺達は受付の所に俺の名前だけを書き、由香里の名は伏せた。
こうでもしないと、親父さんは由香里とは会わないだろうから‥
しばらく待っていると、名前を呼ばれる。
不安気な由香里の手を引き、部屋の扉を開けた。
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「じゃあ、式の日取りとか決まったら教えてね」
母さんと父さんに見送られながら家を後にした。
車の中で、由香里の手を握る。
車を走らせながら、由香里を見ると
窓の外をずっと眺めていた。
この細い華奢な手で、一人で生きて来たんだ‥
頼れる人もいなくて、どれだけ不安に思ってきたのだろうか‥
所詮、全ての人生を守られて来た俺なんかに
解れと言われたって解るはずもない‥
だけど、これからは…
俺が全てを受け持つから‥
握りしめた手を更に強く握った‥
「残す所は後1つだな‥」
由香里はコクリと頷いた。
それは由香里の親父さんだった‥
あれから、やはり由香里は親父さんとは会っていなくて
手紙の返事も1度も返って来なかったそうだ‥。
恐らく、由香里が会いに行ってもまた同じ結果だろう。
俺達は受付の所に俺の名前だけを書き、由香里の名は伏せた。
こうでもしないと、親父さんは由香里とは会わないだろうから‥
しばらく待っていると、名前を呼ばれる。
不安気な由香里の手を引き、部屋の扉を開けた。