16の月-過去に戻れたら‥【完結】
再会
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ある日、里美が大学の講義が終わると駆け寄って来た。
「ねぇ、修吾、お願いっ!!」
と俺に手をすり合わせてきた。
正直、里美にお願いをされると断れない‥
「な、なに‥?バイト代まだ入ってないし高いものは買えないぞ‥」
と言いかけると、
「違うの!ねぇ、怒らないで聞いてくれる??」
里美が目をウルウルさせて俺に聞いてきた。
「う‥うん。」
「あのねぇ‥里美は断ったんだけどぉ‥どぉーしてもって美春がね
頼んで来るの…」
「うん…それで?」
やたらと勿体ぶる里美の話し方が時々イラっと来る‥
「あのねぇ…実はぁ‥美春が合コンしよって言って来たのぉ‥」
「…うん…」
「でね、人数合わせで私も行かなきゃいけないんだけど、
男の子も足りないんだぁ~」
僕の頭の中に??が浮かぶ。
「里美が行かなければ人数合うんじゃないの‥?」
「えーーっ、違うんだってばぁ。私は美春の保護者として行くの~。
でね、修吾は私の保護者。
あと中野君も呼んでくれたら丁度人数が合うんだ!」
「ふーん…」と俺は答える。